EPISODE-7


〜様々な思い〜

同窓会でヒーロー業務のグチをこぼすタカユキに、運命的な再会がまっていた!

南陽市民ズグダレ化計画が明るみとなり、NESS本部も具体的な対策に追われる中、タカユキとケイスケもズグダ連の脅威について意見を交わしていた。
「ズグダレ化計画、、、市民さ虫ば寄生させで支配をたくらむとは、なんて恐ろしい計画なんだ」
タカユキの言葉にケイスケも続ける。
「それにウダデゴドンもかなり強い。俺だ二人がかりで何とか追い払った感じだったし。それに去り際の言葉も気になる」
「え、去り際?なんて言ってだっけが?」
「『次はもっと強力な部下が必要』って。はっきり言ってだったったぜ」
ケイスケは慎重に振り返った。
「強力な、、、部下?あんげなやづらがまだまだ増えるってことすか!?」
驚きを隠せないタカユキにケイスケは続けた。
「ああ。確か、幹部がどうのこうのって言ってた気がすんだよなぁ。あんな感じのがまだ数人はいるんじゃねえべが」
「え~、まじで~?」
少し間を置き、タカユキとケイスケは同時に同じ言葉を口にした。
「やっぱ、仲間が必要か」

それから数日後、市内はまた落ち着きを取り戻した。
この日、タカユキは赤湯温泉旅館で行われた高校の同窓会へと参加していた。
「おめは今、どごさいだなや?そっか、東京がぁ。こっちさは帰ってこねながぁ。・・・仕事ねぇがらなぁ。んだごでなぁ」
久々に同級生に会えた嬉しさの反面、都会へ出て行ったきりで、帰ってこれない友人がいることに寂しさを隠せないタカユキだった。
「あれ、タカユキくん?久しぶり~!」
後ろから聞き覚えのある女子の声がした。
「あ!もしかして、ヒデミがぁ?」
高校時代、女子の中でも仲がよかった梨郷ヒデミだった。タカユキは続けた。
「おー!久しぶり!ヒデミは今どごさ住んでだなや?」
「うん、学校ば出て、とりあえず実家さ帰ってきったなよ〜」
「へー、んじゃ、家族も嬉しいべね〜。この辺の会社さ勤めったんが?」
「へへー、今は、市内の病院で看護士やってます!」
「ナースさんですか!?まじで!今度病気さなったらよろしぐな!」
「タカユキくん丈夫だがら、病気さなんてなんねべした!風邪ひいだごどもねぇべ!?」
「でもよ〜、最近、ちょっと疲れがたまってきったんよねぇ」
「あら、大丈夫?仕事忙しいなが?」
「実は、、、」
タカユキはアルカディオンとなった経緯やズグダレンの脅威、それに対抗するために日夜休めない日が続いていることを話した。

「じゃあ、今噂になってる宮内の事件は、タカユキくんが解決したの!?」
ヒデミは驚きを隠さないまま尋ねた。
「解決というか、追い払っただけなんだけど。あいつらは活気のない市民にジコ虫を寄生させようとしている。今の南陽市は少子高齢化とか、不景気とかが原因で活気がなくなりかけててね、結構ピンチな状態にある訳ですよ」
タカユキは、ほろ酔い加減のまま続けた。なぜか標準語だった。
「まぁ、俺も結構強いんだけど、何せ相手が多くてよぉ。もっと仲間が欲しいんだなぁ」
「・・・そのアルカディオンって、女の子でもなれるの?」
ヒデミが真面目な表情で返した。
「へ?んん~、たぶん、大丈夫じゃない?」

「じゃあ、私もそのアルカディオンになる!」 ヒデミが意気揚々と叫んだ。