EPISODE-3


~ウダデゴドン襲来・前編~

宇宙魔人ウダデゴドンがそのうだで姿を現した!南陽CITYの運命やいかに!

CSを手に入れてから二ヶ月、タカユキは基礎体力の向上を目指し、市民体育館のランニングロードで走り込みを始める一方、アルカディオンの適合条件に合う仲間を求め、若者が集まりそうなイベントを聞きつけては積極的に参加する日々を送っていた。

ある日曜の午前、タカユキはカフェEKUBOでいつもの様に恋愛トークを繰り広げていた。
「聴いて下さいよ、おやっさ~ん。俺、昨日も合コン行ってきたんすよ。いやいや、もちろん適合者を見つけるためっすよ!んで、結構かわいいコいだんですけど、そういうコの前だと緊張してダメなんすよねぇ。夏場さなっと、女のコって露出多くなっぺっす?俺、益々緊張しちゃって…。ああ、彼女欲しいなぁ。そして海へ行って…ンフ、フフフ」
などと、一人盛り上がっている時だった。NESSの通報システムが嶋貫司令官に緊急事態を告げる!
「タカユキ君、楽しい妄想にふけっている所申し訳ないが…、遂にズグダ連が現われたようだ。…行けるかい?」 嶋貫司令官は冷静に事態を説明する。
「場所は市北部に位置する吉野地区。吉野公民館からの連絡によれば、荻熊野神社の夏祭りにズグダ連一味が現われたらしい。祭には子供達もいるし、このままでは怪我人が出る可能性がある。いよいよアルカレッドの出番だ!」
「…了解。この二ヶ月間、ランニングロードで走り込み、さらに吉野のくぐり滝でこっそり修業を積んでいた成果を発揮する時がきましたよ。」不安と自信が入り混じった顔を浮かべるタカユキ。
「僕も中川地区で調査しているサレルーを拾い次第、直ぐに駆けつける!頼んだぞ」
嶋貫司令官の言葉に軽く頷くと、 タカユキは駐車場へと走りだした。

ところ変わって吉野地区・荻熊野神社。子どもみこしの行く手を宇宙魔神・ウダデゴドンが阻止していた。
「うはははは!夏祭りでのんきに浮かれやがって、俺様が祭をもっと盛り上げてくれるわ!」
ズグダレン戦闘員・オッチャグヤロメラがジコ虫を寄生させようと子ども達を襲う!
「ほれほれ~、どうだ、うだでべ?うだでべ?みんなジコ虫に気力を吸い取られてしまえ!うだでごど~!」しかし、吉野の子供達は足が速い…というか、ウダデゴドン一味が遅かった!
「ぬー、なかなかすばしっこいガキ共だ!」 業を煮やしたウダデゴドンが男の子に手を伸ばし掛けた時だった!

「やめるんだ!この変態野郎!俺が相手だ!」ウダデゴドンを指さしたタカユキがそこに立っていた。
「なんだ、お前は?調子こいたポーズとりやがって。オッチャグヤロ共、そいつにもジコ虫を寄生させるんだ」
オッチャグヤロメラが妙な動きでまとわりつき、タカユキも変身せずに応戦する!オッチャグヤロメラは倒れはするものの、再び立ち上がってレッドにまとわりつく。
「く、弱いくせになんてしつこい、いや、なんてうだで奴らなんだ!」
「ぶらぁっ、ズグダ連は皆うだでなだ~!ぶらぁっははは。」 ウダデゴデンは高笑いしながら戦況を見る。

「ついにこれを使う時がきたのか…!」タカユキは左腕につけたCSに手をかけ、そして叫んだ。
「おしょーしなっし!」
CSに付いた市章が高いうなりをあげて回転し、タカユキが光に包まれた次の瞬間、アルカディオンリーダー・アルカレッドが遂にその姿を現した!

「な、何だ、お前は!何だ、その姿は!?」 ウダデゴドンは驚き、オッチャグヤロメラは後ずさりする。
「俺の名はアルカディオン。いわば理想郷を守る最後の砦。美しい吉野の自然を、優しい吉野の人々を、お前達の好きなようにはさせない!」
決まった!!レッドはヒーローたる自分に自己陶酔しながら、腰に備えているソードに手を移す。
「ブジョホ・ナ・ソード!」※武器ページ参照 エメラルドに輝くソードを取り出し、高々と掲げる。
「これでも喰らってちょどしてろ!」
レッドがソードを振り下ろすたび、「ぶじょほ!」の風切り音が響き渡る!
素早い攻撃に対応する術もなく、 オッチャグヤロメラは「さすけねっす~」と叫びながら改心、あたふたと退散していった。
苛立ちを噛み殺すように、ウダデゴドンがレッドに告げる。
「アルカ…ディオンだと?我々に邪魔だてするものを放って置くわけには、いかねーなぁ。いいだろう、俺様が相手だ…!」

果たして、宇宙魔人の強さとは?そしてレッドはウダデゴドンを退治することができるのか?遂にウダデゴドンとの一対一戦いがはじまる!