EPISODE-11


〜偶然現れた第4の宣士〜

タワイネンを追撃後に現れた青年は、果たして、敵なのか、味方か!?

3人が和気あいあいと話しているところへ、若い青年の声が響いた。

「ちょいちょい、お前ら、人んちの田んぼで何やってんだ!?」
声の方向を振り向くと、耳にピアスをした青年が疑いのまなざしを向けている。
「俺んちの田んぼで何やってだんやって聞いてんの!まさか結婚式の余興の練習でもねぇべ?」
「あ、すいません!あの、なんて説明したらいいんだろ。えーとですね、宇宙人が現れまして、追っ払ってました」ブルーは歯切れ悪く説明をした。
「はぁ?宇宙人?まさか田んぼさミステリーサークルでも作ってたなんていうんじゃねぇべな?冗談はいいから、まずその変なマスクとったら?」
「あ、んだねっす、ぶじょほなっす」三人は焦りながら変身を解いた。
「おお!?何、どうやって着替えたの!?」瞬時に姿を変えた三人に青年は驚いた。
ピンクがことの成り行きを説明した。

話を聞いた青年は先ほどとはうって変って、テンション高めに答える。
「なるほどね~!だ~いたいわかったよ。そういやこないだ新聞さもでったっけ。『変な集団が現れた』って。で、それを追い払うのがあんたらって訳ね~」
「そうなんです。収穫前の大事な田んぼで騒いでしまって、本当にごめんなさい」ヒデミが深々と頭をさげた。
「ややや、大丈夫!それよりも、女の子なのにあんな格好して、大変だよね~。じゃさ、今度さ、気晴らしに一緒に飲みにいがね?」
極端にチャラくなる男性。
「ごめんね、このお仕事が入ってから、そういうお誘いはお断りしてるんです。でも結構やりがいがあるんだよ、アルカディオン。そうだ!よかったらあなたも、一緒にやってみない?あ、お名前はなんていうの?」
ヒデミが話し終えるや否や男性が答えた。
「速攻で断られた〜、がっくし。でもまぁ、ヒデミちゃんがそういうんなら、やってもいいかな。これから稲刈りが終わって雪が降ると暇だし。あ、俺は沖郷トモヤっていいます。ヨロシク☆」
青年、トモヤがチャラいポーズで言い放つ。
「うそ、マジで!?」
タカユキとケイスケの声が見事にハモった。
「トモヤくん、あの、一応言っとくけど、ヒデミは彼氏いるよ?それでも大丈夫?」ブルーが恐る恐る尋ねた。
「え!そーなの?!え~、じゃ、やっぱりやめよっかなぁ。」トモヤがつぶやく。
「マジで!?」
タカユキとヒデミの声がハモった。

少し間をおいてトモヤが続けた。
「うん、でも、ま、いっか。仙台から南陽に帰ってきてさ、仕事は、農業は好きだからいいんだけど、普段の生活で、刺激っていうか、何か物足りない時があんだよね。」
トモヤは農業への情熱と誇り、そして沖郷という土地への思いをとうとうと語り始めた。そして、会話の途中から、徐々に三人のパワーストーンが反応しだす!
「あんたらといると何か起こりそうだし、ヒデミちゃんのお友達も紹介してもらえそうだし!俺も仲間さ、はーめーてっ!(置賜弁で混ぜての意)!」
パワーストーンが強く光る!
「パワーストーン、キターっ!四人目っ!トモヤ君、よろしくお願いなっす!」タカユキが興奮して話す。
「変身してさっきの黒い連中ば追い払えばいいんべ?楽勝☆」ノリノリのトモヤ。
「ところで、ヒデミちゃんて、いくつなん?あ、女の子に聴く前に自分からね!俺、22歳」
「と、年下!?」3人の声がハモった。
「何はともあれ、これで四人目だ。トモヤ、今後ともよろしくだっす!」

ついに四人目の宣士が増えたアルカディオン。果たしてトモヤの色は、実力はいかに!?